MOMASのとびら これまでの報告

わくわく鑑賞ツアー

 今日のツアーでは、MOMASコレクションに展示中の瑛九《手》とポール・シニャック《アニエールの河岸》、そして吹き抜け周りにあるグッドデザインの椅子を見てまわりました。《手》は、画面の真ん中に手が描かれています。その手を見て、「太陽をつかもうとしている」「誰かを呼んでいる」「自分を包み込んでいる」など、様々な物語が生まれました。《アニエールの河岸》は、今年度当館のコレクションに仲間入りをした作品です!描かれた場所が画家にとってどんな場所だったのか聞くと、「落ち着く」「ほっこりする」「大好きな場所」という返答がありました。実は、絵になった場所は、作者のシニャックが暮らしていたところです。作者もこの河岸の道をのんびりと歩いていたのかもしれないと、さらに想像が膨らみました。MOMASコレクションの新しい作品も古株の作品も、グッドデザインの椅子も、たっぷり楽しみに来てくださいね♪

 

 色に注目して話し合っているところ

◆「わくわくしてくる色!」「後ろの方はちょっとさみしい感じ。」

 季節や温度を想像して話し合っているところ
◆「ひんやりした風がふいていそう。」「水がゆれてキラキラしているんだよ!」

 椅子の形を見立てて楽しんでいるところ

◆「マーブルチョコみたい♪」

工房「思い出ストップモーション!!」

 今回は、埼玉大学の学生が考えたプログラムです!最初に、創作室に並んだ5枚の写真が何に見えるか話し合いました。「花?」「船?」「森の奥?」どれも不思議な写真ですが、実は、カメラを近づけて撮ったり、動いている人や物を撮ったりしたものでした。写真はその日の出来事や気持ちを思い出させてくれます。参加者のみんなとの話し合いで、新しい見方も見つかりました。そこで今日は、北浦和公園の中で撮った写真を使って作品をつくりました。まず、チェキを使い、気になるものや一瞬の動きを撮影します。「きれいな色発見!」「カメラを逆さにしたらかっこよく映ったよ!」見慣れた公園の風景が素敵な写真になりました。その後、お気に入りの写真を選び、その時の気持ちや写真の雰囲気に合った飾りと一緒に、透明ケースの中に大切に入れました。今日の思い出がつまった作品、違う日に見たら、また新しい発見があるかもしれませんね♪

 

写真をみて話し合っているところ
◆「え?これ写真なの?」「閻魔大王じゃないかな?」


近寄って写真を撮っているところ 

◆「すごく近くで撮ってみよう!」

 
葉をゆらして撮影しているところ

◆「葉っぱをゆらして撮ったらどうなるかな?」

 
写真を並べてお気に入りを見つけているところ

◆撮ってきた写真を見て話し合います。

 「かげの形がお気に入りなんだ!」

 写真をケースに貼っているところ

◆「写真を全部並べたいな。」「キラキラした感じにしよう!」

 できた作品を鑑賞しているところ

◆机に並べて鑑賞会♪

<参加者の声>

・今日しかとれない写真ができて楽しかったです。(小3)

・同じ日にとったのに、いろんな写真があっておもしろかった。(小3)

親子クルーズ企画展物語「発見!自分だけの形の世界☆」

 企画展「辰野登恵子 ON PAPERS」の一室には、大きな油絵が並んでいます。そのひとつ、《Aug-2-2003》は2つの形が重なっているように見えます。「赤いところは触ったら、ぐにゃぐにゃしていて、押したらとび出してきそう」と、触り心地を想像したり、「雲みたいにふわふわ広がっていきそう」など、絵の中の空間を想像したりしました。辰野作品に描かれた、複雑に重なり合って組まれた形や空間の面白さを味わった鑑賞の後は、立体で表現することに挑戦しました。スチレンボードを2つに切って、その隙間の形の間から見える世界を想像して、絵を描いたり、色画用紙やお花紙を使って表現したりしました。平面の絵を立体にしてみると新しい形や違う空間を発見することがあります。絵の見方も変わりそうですね。

 辰野作品を鑑賞しているところ
◆「黄色い形は、やわらかいところと硬いところがありそう。」

形の間から見える世界を表現しているところ 

◆「お花紙で、やさしい感じの世界を作ろうかな。」

 鑑賞からイメージを広げて作品をつくっているところ

◆「展示室で見た絵みたいに、とび出しているところもあるよ。」

 親子でパーツを交換した作品

◆親子で交換。

 近づいて覗くと、自分の世界が見えます!

◆近づいて覗いてみると…。

<参加者の声>

・自分のせかいのふんいきを出すにはどうしたらいいか、考えるのが楽しかったです。(小2)

・形のあいだからとび出すせかいを作りました。(小1)

「アート★ビンゴ」

 今日は冷たい雨がしとしと降り、北浦和公園は寂しい様子でしたが、美術館の中は「アート★ビンゴ」で盛り上がりました!「小茂田青樹《樹上猿》に描かれている猿は何を見ていると思う?」という問題では、「夕焼けを見てしんみりしている」「バナナの山を見てうれしい気持ち」「遠くの景色を見ながら友達が来るのを待っている」など、みんな猿になりきって想像してくれました。他にも、吹き抜け周りにあるグッドデザインの椅子の背もたれが何に見えるか考えたり、彫刻の気持ちを想像したりしました。最後にスタッフとお話をすると、親子や兄弟、友達で、全く違う答えが出てきて、楽しいイメージが広がっていきます。次回は3月2日です。ぜひ、遊びに来てくださいね!

 壁の絵を見て想像しているところ
◆壁にも絵があります!2頭のサイはどんな話をしているのかな?

 階段から作品を見ているところ

◆「あんなところに箱がある!」
 「きっと宝物がたくさん詰まっているんだよ!」

 彫刻の靴を想像しているところ

◆どんな靴を履いていると思う?

「今日の天気に合わせて長靴かな。」「日本らしく下駄かも!」

 好きな椅子を探しているところ

◆「この椅子、わたしにぴったり!」

みる+つくるMOMASコレクション「やすって!磨いて!彫刻を知ろう!」

 今回は、埼玉大学の学生が考えたプログラムです!最初に、ジャコモ・マンズー《枢機卿》を鑑賞しました。よく見ると、枢機卿の服の裾と台がつながっていることや、石を削った跡があることを発見!作品が、ひとつの大きな石からできていることに気付きました。でも、ひとつの石なのに、ツルツルのところもあればザラザラしているところもあります。どうやって削ったのでしょう?そこで今日は、同じような材質の石をやすりで磨く体験をしました。粗さの違うやすりで順番に磨いていくと、ゴツゴツしていた石の角が丸くなり、触り心地もよくなっていきました。最後には、「いい形になってきた!」「もっと削りたい!」「おうちに飾りたい!」と声があがる程、愛着のわく石になりました。美術館にある彫刻作品の作者も、同じような気持ちで作っていたのかもしれませんね。

彫刻を鑑賞しているところ

◆「ドリルで削ったのかな?」「固いからハンマーを使っていると思う!」

 石を割っているところ
◆スタッフによる石を割るデモンストレーション!

 「割った跡があるよ!」「枢機卿にもあったね!」

 一生懸命磨いているところ
◆「ピカピカにするぞ!」「削れると気持ちいい!」

 みんなで競争しているところ

◆誰が、石の角をいちばん丸くできるかな?

 触り心地を楽しんでいるところ

◆「ツルツルすべすべになってきたよ!」

 鑑賞会をしているところ

◆みんなの作品を並べて鑑賞会♪
 「大きい石を磨くのは大変だったろうなぁ。」

<参加者の声>

・ザラザラの石からツルツルの石になって楽しかった。(小3)

・石をいろいろな形にできることがわかった。またやってみたい。(小4)