MOMASのとびら これまでの報告

わくわく鑑賞ツアー

 今日は、MOMASコレクションに展示中のジョルジュ・ルオー《横向きのピエロ》と下村観山《巌に鳥》、そして1階ギャラリー(吹き抜け周り)にあるグッドデザインの椅子を巡りました。《横向きのピエロ》は、サーカスなどで見るピエロとは違ったイメージです。その佇まいや表情から「どんな気持ちかな?」と想像すると、参加者の発言が、描かれている人物の生活や人生の話にまで広がりました。《巌に鳥》は、横いっぱいに広がる大きな屏風です。どの位置で見ると一番かっこよく見えるか、作品の前を歩きながら探しました。「ここから見ると豪華に見える!」「鳥の動きがよくわかるからこの場所が好き」など、それぞれのベストスポットを見つけることができました。芸術の秋、ぜひ美術館の作品を楽しみに来てください。

作品をみて想像しているところ

◆今、ここで何をしているのだろう?

 「走って疲れたから休んでるんだよ。」「座って編み物をしていそう。」

一番の場所を探しているところ

◆周りは金色だけど、どんな景色が広がっているのかな?

 「青空」「黄金の夕焼け」「ゆるやかな川が流れている」

グッドデザインの椅子に座っているところ

◆大きな椅子には、お母さんも一緒に座れそうですね。

スタンプをもらっているところ
◆フリープログラムではスタンプカードを配付します。スタンプをたくさん集めてね♪

みる+つくるMOMASコレクション「風の中はどんな色?」

 今日は風を感じるプログラムを行いました。まずは展示室で、小島喜八郎《9月の庭にて》を鑑賞しました。作者は風に吹かれる草むらを描きましたが、子供たちは想像力を働かせて「海の中の魚」「サンゴ礁」「飛んでいる虫」「すっきりした空」と、様々なものへとイメージを膨らませました。作者に気持ちを寄せて風を感じるところをみんなで探すと、ビューッと強い風が吹いていそうなところや、やさしい風が吹いていそうなところ、風が吹いて色が混ざっているところが見つかりました。その風から思いを巡らせて、柔らかい緩衝材や針金などを使い、絵からイメージしたものを基に作品をつくりました。出来上がった作品を風でゆらして、その瞬間をカメラでパチリ!画像をモニターで見ると残像が映り、色の重なりや軌跡を楽しみました。身の回りで吹いている風の中の色も見てみたいですね♪

絵を鑑賞しているところ
◆「上の方はぐるぐるした風が吹いている!」

風の色をイメージして制作

◆「カラフルな風が吹きそう!」

風の強さをイメージしながら制作
◆「さす場所を変えて、強い風と弱い風ができるようにするんだ!」

みんなで鑑賞会
◆作品完成!みんなで鑑賞会です。

 雲が飛んでいきそうな風や、お花がふわふわゆれる風。
 それぞれの風をイメージした作品ができました。

風に吹かれた作品を鑑賞
◆鑑賞会パート2!風でゆらすとどうなったかな?

「混ざっている色、きれいだね!」

風に吹かれる子供たちの作品

◆風でゆれた、その瞬間だけの素敵な色ですね。

風でゆらします!
◆作品をゆらす風は…小さな風の神様たちが起こしていました。

(参加者の声)

・いろんなかぜがみられて、つくれてよかったです。(1年生女子)

・風の中でいろいろな色がありました。(2年生男子)

・強い風のイメージをして作品ができました。(3年生男子)

みる+つくる企画展物語「旅する主人公」

開催中の「浦沢直樹-描いて描いて描きまくる!」をみて、『絵』と『ストーリー』の両方が重要なマンガの世界を子供たちと楽しみました。まずは、展示室でたくさんのキャラクターから表情の描き方などを学びました。次に、グループで話し合って1つのキャラクターを考えます。意見が割れることもありましたが、順番に描き加えて完成させたり、モンタージュのようにパーツを組み合わせてみたり、折衷案を出しながら個性的な『絵』=キャラクターを6つ完成させました。その後、そのキャラクターは隣のグループに旅をします!別グループが受け取ったキャラクターに『ストーリ―』をつけて、最後に発表会をしました。自分たちの考えたキャラクターが「意外!」なストーリーになっているのを楽しみました。

顔を描いているところ

◆展示室で魅力的な顔を探します!

顔をかいている
◆「この男の子の目描きたい!」

アクリルボートにキャラクターをかいている

◆ロケットと動物のキャラクターが描きたい、小1チーム

 さてどんな絵になるのかな?

ボードに描いているところ

◆小2チームの色にもこだわったキャラクター☆

 小6が考えたストーリーでは『米粒サイズの石頭ヒーロー』に☆

話し合い中
◆どのグループも熱を帯びた話合い!


発表会の様子
◆「この2匹は兄弟で月に行く!観測基地を置いたり、宇宙人に会ったり…」

 素敵なストーリーだと思ったら意外なオチ!でひと笑い♪


個人制作物
◆やっぱり、自分でも描きたい!描いて描いて~


(参加者の声)

・みんなと考えたキャラがこんな絵と話になっておもしろかったです。(2年生女子)

・とてもむずかしかったけどかんがえるのがたのしかった。(1年生男子)

 

「フリープログラムDAY」

 今日はどなたでも自由に参加できるワークショップを3つ、午前と午後の2回実施しました。『洗濯ばさみで絵を描こう!』では、親子で作った花火が床一面に広がったり、カラフルな恐竜ができたりしました。『キラキラカチカチ★スプーンワールド』は、上田薫《ジェリーにスプーンC》を鑑賞し、スプーンを並べたり重ねたりして、スプーンに映るピカピカの世界を楽しみました。『つなげて遊ぼう!』は、細長い袋をふくらませてつなげます。大きくなった作品の中に入ると、「秘密基地みたい!」と特別な空間を楽しみました。また美術館に遊びに来てくださいね。


洗濯ばさみでお絵かきをしている
◆「お父さんが作ったのと合体!」

上から見た洗濯ばさみの絵
◆色とりどりのお花が咲いています。

 上の階からも「きれいだねー!」と声が聞こえました。

スプーンを重ねている
◆「どこまで上にくっつけられるかな?」

 「スプーンのおばけみたいになってきたよ。」

スプーンを並べて絵を描いている
◆「長~い電車にいっぱい窓ができたよ♪」


カラフルにした袋をつなげている
◆「ビニール袋をカラフルに!」「色が透けてきれい!」


大きくなった作品の中に入っている
◆「巨大迷路だ!!」「ゴールはもうすぐだよ!」


「ビュートレス~美術館から見える景色をなぞる~」

 夏休み特別企画第2段!今日は美術館正面の曲面ガラスに絵を描くという大胆なプログラムでした★講師に、松田るみさんを招き、景色(view)をなぞる(trace)ことに挑戦しました。“なぞる”は簡単そうでいて、発見がいっぱい!「描いてたものが動いちゃった。」「頭が動くと線と景色がずれる!」「そのままなぞるって意外に難しい!」小さなお子様が多かった午前の部は、親子で自由に見えたものをなぞっていましたが、午後の部では“なぞる”の解釈を大人が広く考えて楽しんでいるようでした。「色も真似してみようかな」「風景の中に入ってみよう!」色の線が重なって、いつの間にか大きな曲面ガラスも絵でいっぱい。しかし、最後に自分の手で絵を消して、楽しい体験を持ち帰りました。ガラスに描けて、水で消えるクレヨン!初めての体験を楽しみました♪

美術館のガラスにえをかくところ

◆「何からなぞろうかな?」

 「ガラスに描いたことないよ。ドキドキする!」

植え込みの草をなぞっているところ

◆景色と線が重なります! 

 久しぶりにクレヨンにさわる人もいました。

ガラスの向こう側の家族をかいているところ

◆絵の中にお母さん登場!

外から見たところ

◆たくさん描けました!みんな何をなぞったのかな??

絵をけしているところ
◆元の景色に戻っていくね!「あ~たのしかった♪」


(参加者の声)

・たのしかった。おうちでもやりたい。(5才男子)

・いろいろなところからみて、物をなぞって、いろいろな発けんをしました。(小3女子)

・大きなガラスに絵を描く体験、大人もワクワク夢中になりました。(保護者)

  

「カラダで発見!絵具の世界」

 サマー・アドベンチャー第1弾はたっぷりの絵具にふれて楽しむ体験プログラムを実施しました。講師に前沢知子さんを招き、小さなお子様と保護者13組が参加しました。創作室に入ると8m四方の布が床に敷かれていました。その上で「白い布が何に見えるかな?」「かき氷!雲!」と、お話をしたり、「動物の動きを真似してみよう!」と、カラダをほぐす体操をしました。それから青・赤・緑・黒…絵具をつけて、動物になりきって足跡をつけたり、お尻スタンプをしたり、想像力を働かせて絵具を広げていきました。最初は様子を見ていた子供たちも、途中から他の友達と交流し絵具の世界を楽しんでいました♪足や手の形がどんどん重なり、色も混じり合って偶然できた色や形をみて「ここ、きれい~~!」とつぶやきが聞こえました。カラダの絵具を落として服を着替え、最後にもう一度みんなで鑑賞すると「空から見おろした街、宇宙大爆発!、深海、花火、和紙、きれいなお洋服」という感想がありました。みんなのエネルギーがつまった素敵な作品ですね★ 814日から31日まで、1階ギャラリーで作品が展示されます。


体操しているところ

◆動物や昆虫になって地面をニョロニョロ!


制作中 

◆自ら絵具をカラダにつけております。


制作中 

◆会話はなくともたくさんの子が加わります。「暗黒宇宙をつくるぞ~!」

 ピンクも黄色も「まぜまぜまぜ~!!!」 

 

制作中 

◆「おや?」袋でポタポタ、スポンジフリフリ、妖精のように飛び回ると線が踊ります。


完成 

◆自分が描いたところはどこかな?


カーテンをかけたところ 

◆前沢さんがカーテンの作品にしてくれたよ♪

 ロダンの彫刻にも負けず、惹きたてています。

 

(参加者の声)

・あしはいつもだめだからやってたのしかった。(5才女子)

・手と足でペタペタするのがたのしかった。(4才男子)

・子供たちが全力で無邪気に楽しんでいる姿をみられてよかった。(保護者)

・もくもくと自分のペースでやっている姿を見てよかったです。

 絵の具が冷たく、色々なのがまざり神秘的な空間が出来たと思います。(保護者)

工房「自分だけの“たからもの”をつくろう!」

 今日の工房は、埼玉大学の学生が考えたプログラムです!! 最初に、大学生達が持ってきた“たからもの”と、全員にアイマスクが配られました。「一体何だろう?」目隠ししたまま、手で重さやさわり心地を感じたり、鼻で匂いを嗅いだりして考えました。「ザラザラ」「石かな?でも、ふんわり軽い?」目隠しを取ると、それは『木』でできた“たからもの”でした。握りしめると何とも言えない心地よさがあります。今日は、木片をやすりで磨く制作です。とてもシンプルだけど、自分で選んだ『木』を磨いていくうちに、だんだん愛着のわく『たからもの』に変わっていきます。「ツルツルになって楽しい」「スーッとしてよい香りがお気に入り」など、素材をたくさん味わうプログラムでした。「皆さんの“たからもの”は何ですか?それはどんなさわり心地?どんな匂いですか?」

「たからもの」をさわっているところ

◆「いい木の匂いがする」「僕にもかがせて~」

 「どんなさわり心地?」「すべすべ」


やすりがけしているところ
◆順番にやすりがけ。

 黙々と進める手仕事、どんなことを感じているのでしょうか。

説明を聞いているところ

◆大学生が進行しています。…内心はどきどき緊張~ハンパない!


磨いた木をみせているところ
◆「みてみて!」愛着がわいてきましたね。

作品と手紙

◆今日は『宝物』について手紙にしたためて、大切に包み持ち帰りました。

 時々子供に混ざって挑戦して下さる大人の方の作品、年輪にグッときますね。


(参加者の声)

・木がきれいにつるつるになって楽しかった。(1年生女子)

・初めてのことが楽しかった。こんどは木を削って形をかえてみたい。(3年生男子)


 

み~っけ!「キラキラ枢機卿に大変身!」

 み~っけ!は、初めて美術館に来るお子さまにもぴったりなプログラムです。今回は、地下1階にある彫刻、ジャコモ・マンズーの《枢機卿》を鑑賞しました。その後、スタッフ手作りのマントや帽子が配られ、小さな枢機卿に大変身!「真っ白なマントと帽子をおしゃれにしよう!」と、絵の具やチョークを使って、ぐるぐる、てんてん、好きなマークなどみんな思い思いに模様を描きました。親子で楽しく描いている途中、部屋の電気が消えてしまいます。次の瞬間、ブラックライトがついて模様が光り出し「わぁー!」と歓声が上がりました。「キラキラ!」「魔法みたい!」「もっと描きたい!」とみんなの気持ちも高まります。最後は、光る模様のマントと帽子を身に着けて、幻想的なファッションショーです!枢機卿になりきってたくさん遊びました。

 

枢機卿を鑑賞中 

◆枢機卿に変身して、みんなでお祈り。


マントに絵を描いている 

◆「お花のとなりにちょうちょを描こう。」

 「ぐるぐるでつなげたら町みたいになったよ。」


ブラックライトの中 

◆「お星さまが光ってきれい!」


ファッションショー 

◆みんなキラキラ、ピカピカな枢機卿です。

 

 

(参加者の声)

・えのぐをぬるのがたのしかった。ひかるのにびっくりした。(5才男子)

・小さい子供でも楽しく芸術とふれあうことのできる貴重な会だと思いました。(保護者)

「アート★ビンゴ~夏~」

 本日のMOMASのとびらは「アート★ビンゴ」です。作品や美術館に関する9つのクイズに挑戦します!今回は、本物の木そっくりな彫刻の重村三雄《風景の外側》を見て、「この木にはどんな実がなるかな?」と想像したり、丸山直文《puddle in the woods 6》を見て、自分ならどんなタイトルをつけるか考えたりしました。椅子のコレクションの中には、人型のオリヴィエ・ムルグ《ブルム》という椅子があります。「もし顔があったらどんな顔をしていると思う?」というクイズでは、座った人を思いやる優しい人の顔や、ちょっかいを出そうと企んでいるいたずらっこの顔など、いろいろな顔を考えてくれました。アート★ビンゴの正解は一つではなく、参加者の皆さんの数だけ答えがあります。親子で、友達で、ご夫婦で、ぜひ楽しんでください!

作品を探しに行くところ

◆作品はどこにあるかな?
模様を考えているところ
◆石の側面を見ると、いろいろな模様があるよ。

 「オリジナルの模様も考えてみよう!」


人型の椅子のお顔を考えている
◆椅子のお顔を想像「どんな顔にしよう?


彫刻を鑑賞しているところ
◆この彫刻はどんなことを言っていると思う?

 「今日は暑いなぁ。」「他の部屋にも行ってみたいな~。」


ビンゴシートをみてスタッフとお話し
◆「どんな発見があったかな?」親子で回ると楽しいね♪

親子クルーズ「1枚の板から椅子が出来た!」

当館は、唇の形の椅子《マリリン》をはじめ、面白い形の椅子のコレクションがあり、みなさんに座って楽しんでいただいています。今日は展示されていない《セッラ》《Bin.Chair》を特別に鑑賞しました。「ぐらぐらしそう、どう使うのかな?」「穴がたくさん開いてるな」形から使い方や秘密を想像します。そして、鑑賞後は《Bin.Chair》をもとに、1枚の四角い板(デコパネ)をパズルのように切ったり、組み立てたりして椅子を作りました。目標は1枚の板を無駄なく全部使うことです。発泡スチロールカッターやホットボンドなど普段使わない道具を使って試行錯誤していると、世界に2つとない不思議な形の素敵な椅子が完成しました。「これは滑り台になっているよ!」「この椅子は歩くんだよ」「波の上で寝そべるイメージ椅子」などとっても楽しいアイディアに驚きました☆


椅子を鑑賞しているところ
◆マルがいくつあるかな??

 「2つ? あ、そこにもある!」

制作中の様子

◆親子で色とパーツの交換はOK!

 相談しながら協力してつくっています。

鑑賞の様子

◆どうやってくっつけようかな?親子で夢中です。

作品

◆この椅子に座ると‘しあわせ’になれそう~♪誰と座る?



◆ウサギの椅子とピアノの椅子

鑑賞

◆みんなすごい!友達の作品みるのも楽しいね~☆

(参加者の声)

・きったりはったり楽しかった。パーツをぜんぶつけられてよかったです。(1年生男子)

1つのいたでいろいろないすができあがったのはびっくりしました。(2年生女子)

・子供たちの自由な発想にビックリしました。危なそうな道具も使いこなしている姿にも驚きました。(保護者)

・大人にとっては色々な事を考えすぎて最初は難しかったけど、子供と一緒に相談しながら作品を作れたのはとてもいい経験でした。(保護者)