MOMASのとびら これまでの報告
みる+つくる「うつして かさねて オン・ペーパーズ!」
企画展「辰野登恵子ON PAPERS」の一角に、水玉模様の版画が9点展示してあります。その一つ、《D74-4》は、画面の上下で、版の重なり方が違います。参加者全員で鑑賞すると、丸がたくさん重なっているところは、「網目」「平仮名の く の形」「いも虫」などに見えるという声があがりました。作者は、水玉模様や原稿用紙のマス目など、きちんと並んでいるものに何かを加えたりずらしたりすると、違うものに変身する面白さに気付いて制作をしたそうです。そこで今日は、規則的な模様の版を重ねて作品をつくりました。プチプチシートや段ボールに、ローラーで絵の具をつけて画用紙に刷ります。版のずれや重なりから、きれいな形が現れたり、模様が変化したりしました。最後に、表紙をつけて作品をまとめ、みんなのすてきな作品集ができました。
◆「もこもこした形!」「三つ編みしている髪の毛だ!」
◆「上と下で重ね方を変えてみよう。」
◆「形も色もいっぱい重なってきたよ♪」
◆「水玉が浮かんで見える!」
◆みんなで鑑賞会♪
「りんごの形に見えるよ。」「階段みたいになったよ。」
◆わたしのON PAPERSが完成!
<参加者の声>
・形をそろえたりずらしたりして楽しかったです。(小3)
・いろいろなやり方ではんがができてよかったです。(小2)「こんばんは!」真夜中の出来事
今日は、MOMASコレクションの因藤壽《こんばんは》を親子で鑑賞しました。子供たちの言葉で表すと、「鹿のようなオレンジの顔の化物」と「体はぷよぷよした無表情なカエルの化身」が暗闇に浮いているインパクトのある絵です。2体は、ラッパか妖怪一反もめんのようなモノをはさみ、向かい合っています。「こんばんは」と言葉を交わす仲良しなのか、それとも真っ赤な目をした化物が相手を威嚇しているのかな?実は、作者は実在した学校の先生をイメージして描いたそうです。人が化けた姿だと思うと、どんな出来事があったのか余計気になったり、最初の絵の印象が変わったりしますね。創作室に戻り、「真夜中の出来事」をテーマに、家族や身近なものを別の姿に変えてみました。画用紙を切って貼って大きな作品を仕上げました。今日は、人の2面性を想像して楽しみましたが、みんなよく相手のことを知っているからでしょうか、身近な人の心の中がとってもよく表現されていました♪
◆親子で鑑賞中~。「こんばんは」と、言ってみる。
◆真っ赤な顔とオレンジの顔は同じ人なんだって。
◆可愛い化け物がいっぱい!
◆ぼーっとしていたり、のんびりしていたり、家族の性格を表現。
◆とーっても優しいパパと夜も働き者のドクター 時々、悲しくなるんです。
◆パンジーもメダカも真夜中は巨大になっちゃうかも!!
<参加者の声>
・いろんなさくひんがあっておもしろかった。お母さんと考えられるのも楽しかった。(小4)
・大きな作品を自由に作ることができて楽しかったです。親子でお話をつくりあげていくのも楽しかった。(保護者)
もますまつり「洗濯ばさみで絵を描こう!」「リキシャカメラ再登場!」
県民の日、『もますまつり』を開催し、どなたでも参加できるフリープログラムを2つ行いました。人気の「洗濯ばさみで絵を描こう!」では、地下1階センターホールの床がカラフルな洗濯ばさみの絵でいっぱいになりました。「リキシャカメラ再登場!」は、佐藤時啓《走る単眼―バングラディッシュのリキシャカメラ(行動のための器)》に乗ることができます!リキシャに乗ってカーテンを閉め真っ暗になると、渡された白いボードに外の様子が映し出されます。「木やお花が映っている!」「バスも見えたよ!」「上下反対になって不思議な感じ!」リキシャカメラが登場した際は、ぜひ体験してくださいね!
◆何が映るのかワクワク♪
◆ただいま体験中!「あ!お母さんだ!」
◆「ちょっと早いクリスマスツリーだよ。」
◆「足から模様が広がるんだ!」
み~っけ!「リズムにのって絵を描こう♪」
今日は、初めて美術館に来るお子様の多いプログラム『み~っけ!』です。子供たちの緊張をほぐせるように、最初にスタッフの手拍子を真似るリズム遊びをしました。みんなが笑顔に変わったところで、子供たちと堀越陽子《太陽の歌》を鑑賞しました。輪が5つ並んだ彫刻は、まるで音符のように見えました。そこで、今日はリズムをテーマに作品づくり!キャップ、紙コップ、しゅろ縄などを叩いて、いろいろな音やリズムを作って楽しんだ後、今度はそれに絵の具をつけて画用紙を叩くときれいな模様が現れました。リズムに乗って模様を描き、旗のようなパーツをつけると、丸い画用紙が音符に変身します!最後は床に作られた五線譜に、みんなの音符を並べて鑑賞会です。みんなでリズムを感じて楽しみました。
◆「太鼓の形!」「音がしそう!」
◆「カパカパ」「シュッシュッ」「音が変わって楽しいな!」
◆「トントントーン♪」「トトトトト♪」
「もっと色をつけてみよう。」
◆「いっぱい模様ができたよ!」
◆リズムにのって歩こう♪
(参加者の声)
・リズムと色と、あとストーリーもできて、子供たちとめいっぱい楽しみました。(保護者)
・道具だけでなく、体全体を使って作品を作り上げていて、とても楽しそうでした。(保護者)
・おとがたのしかったよ。(5才)
フリープログラム「洗濯ばさみで絵を描こう!」
清々しい秋晴れとなった文化の日、近代美術館の地下1階センターホールでは、どなたでも参加できるフリープログラム「洗濯ばさみで絵を描こう!」を行いました。洗濯ばさみがどんどんつながって楽しい絵が広がります。「お花畑ができたからちょうちょも作ろうかな。」「海にくじらが泳いでいるんだよ!」と、作りながら想像が膨らみ、センターホールはカラフルなアートでいっぱいになりました。
11月14日(水)県民の日には、「もますまつり」を開催します。フリープログラムを複数用意してお待ちしておりますので、ぜひ遊びに来てくださいね♪
◆「恐竜の大群だ~!!」
◆「洗濯ばさみに囲まれちゃった!」
◆上の階からも見られる、この日だけの特別作品です!
親子クルーズ企画展物語「たまごからパカッ☆くねくねアートで発見!」
企画展『阿部展也―あくなき越境者』を見て、海外の描き方を取り入れ、作風がどんどん変わっていく作品を楽しみました。最初の頃に描かれたのは、詩画集『妖精の距離』の絵です。「何に見える?」と聞くと、「ダンスしている人、走っている馬」など想像が膨らみました。晩年の作品《R-9-ROMA》は、幼少期に卵から出てくるものに神秘や美しさを感じた経験から作られています。そこで今日は、卵が「パカッ」と開いて絵が飛び出す作品を作りました。絵はたこ糸を使って描きます!絵の具をつけた糸を二つ折りにした画用紙に好きな様に挟んで、画用紙を押さえながら色々な方向にひっぱります。開くと美しい曲線や複雑な模様ができました。卵の殻をかたどったパーツを両端につけて、間から海や山、地球外?の生き物が出てくる楽しい作品ができました。
◆「ねじに見えるよ!」「人の胃袋みたい。」
◆「模様が重なっておもしろい♪」
◆「模様の中に生き物を探してみよう!」
「鳥を発見!」「魚がいるよ!」「閻魔大王も!!」
◆みんなの卵の中から何が出てくるかワクワク☆
◆パカッ!くじら、クラゲ、エイ、ちょうちょ、ワニ
予想外の生き物が飛び出しました!
(参加者の声)
・いろいろな動物のそうぞうができてよかったです。(小3)
・たまごから「パカッ」ってできて楽しかった。(小2)
・鑑賞会の時、自分の作品に対していろいろな考えが聞けて、驚きがありました。(保護者)
「アート★ビンゴ」
「アート★ビンゴ」は、作品や美術館に関する9つの問題に挑戦します。今日は、ヴェナンツォ・クロチェッティ《マグダラのマリア》の後ろ姿をみて何をしているのか考えたり、橋本真之《果実の中の木もれ陽》の中には何が住んでいるのか想像したりしました。グッドデザインの椅子は形を見立てても楽しめます。「オリヴィエ・ムルグ《ジン》は何の形に見える?」という問題では、「犬の顔、馬に乗っている人、お相撲さん、口を開けたところ」などユニークな答えがいっぱい!近代美術館には、思わぬところに展示されている作品もあります。ビンゴを楽しみながら「こんなところにも作品がある!」と新たな発見をしてくださいね♪
◆「中に、小人がいそう。」「穴から外を覗いているのかな。」
◆この椅子に丸はいくつあるかな?
「座るところにも丸があるよ!」
◆「よく見ると、数字がいっぱい!」「あれ?速さも違うよ!」
◆「どんな発見があったかな?」スタッフも楽しい答え合わせです。
親子クルーズ「絵の具をポンポン!まる・マル・丸」
MOMASコレクションに展示中の、瑛九《青の中の黄色い丸》を鑑賞しました。題名の『黄色い丸』、絵に一番多く登場する形「丸」に注目しました。よく見ると、色が透けて重なり平らに見えたり、影が描かれ立体的に見えたり、「丸」の違いに気づきました。今度は『青の中』に注目しました。実は細かい線がたくさんあり、改めて作品全体を見ると、「洞窟の中、雨、宇宙」など様々に想像が広がりました。鑑賞後、題名にちなみ《○色の中の、△色の丸》色で2つの世界を表現しました。色画用紙に、クレヨンや丸い形にくり抜いた透明なシートと、絵の具をつけたスポンジを使って描きます。体験したこと、空想の世界、自分の気持ち、家族の様子、それぞれを表す色を重ねます。親と子で、絵の具やシートを交換したり、イメージを伝え合ったりすることで、親子クルーズならではの作品となりました。
◆どんな丸?手でつくってみよう!
◆「黒い色は宇宙だよ。」「丸は家族をイメージしたよ。」
◆「イメージに合う丸はこんな感じかな。」
◆親子で作品について自然に会話がはじまります。
◆鑑賞会では、親子でお互いの作品の素敵なところも発見できました。
(参加者の声)
・丸に人それぞれいろんな考えがあってよかったです。(小4)
・丸のなかでいろいろな色がまぜられて楽しかった。(小3)
・説明していないのに、イメージしていたものが伝わるところがあって、うれしかったです。(保護者)
・想像力を働かせて、親子で素敵な作品ができました。(保護者)
わくわく鑑賞ツアー
わくわく鑑賞ツアーは、スタッフと一緒にMOMASコレクションや館内を巡るツアーです。30分位の短時間でどなたでも参加できます!今日巡った作品は、寺井力三郎《出発》と李禹煥《線より》、船越保武《ダミアン神父像》。中でも、2本の線だけで描かれた作品《線から》との出会いは、皆さんを驚かせていました。「何が描かれている?」と聞くと、「落書き?」「彗星!」「鳥かな?すごい速さの鳥を飛べない鳥が見上げている。」「空と海」それぞれに面白い返答がありました。さて、皆さんが注目しているのは絵の中の青い線です。「では、線以外のところは何?」と聞いてみました。ベージュの画面はしだいに、風景、霧や煙の中、はたまた無の空間へと変化して見えます。「これも作品なの!?」新しい発見、新しい感覚、新しい刺激を求めて、ぜひご参加くださいね。
◆「絵の右側、飛行機の続きはどうなってる?」
「お客さんが10人くらい乗っている」「荷物を積んでいるところじゃないかな。」
◆漢字の一部みたい。書いてみよう!
「真ん中にも線が入ったらつながりそうだな~」
◆彫刻のポーズ! 口が開いて体が傾いてダラ~っとしてる?
「いや、手の指が延びてるからしっかり立ってる」名推理
工房「かく かく しかくでランプを作ろう!」
埼玉県立近代美術館には、四角い形がいろいろなところに隠れています。扉の模様、展示室の看板のマーク、吹き抜けを見上げたところなど、「どこにあるかわかるかな?」クイズを楽しみました。「こんなところにも四角があるんだ!」「四角がつながっていておもしろいね!」と、たくさんの四角やその組み合わせを発見した後、今日は四角い形を使って作品づくりをしました。和紙を貼った木枠をホットボンドで接着してランプを組み立てます。見つけた四角をヒントに、試行錯誤しながら様々な形をつくりました。最後に出来上がった作品を並べて電気を消し、ランプから幻想的な、色とりどりの光があふれる鑑賞会をしました。美術館にある四角い形、皆さんはいくつ知っていますか?
◆「この四角、見たことある!」「美術館に突き刺さってるんだよね!」
(田中米吉《ドッキングNo.86-1985》)
◆「タワーみたいにしようかな。」
◆接着が終わったら、絵の具で模様を描きます。
「模様も四角にしようかな~♪」
◆美術館の形をイメージしたり、中に入れるライトの位置を変えられたり、
工夫がいっぱい!
◆「わぁ~!きれい!」「四角が光ってる!」
◆「ランプの町が朝から夜になったみたい!」
(参加者の声)
・四角を工夫してつなげて光らせたらきれいだった。(小4女子)
・美術館にはたくさんの四角があって、四角い作品が作れてよかったです。(小6女子)