MOMASのとびら これまでの報告

2023/10/28、11/4 みる+つくる「世界にひとつ!喜びの自分旗をつくろう!」

今回のMOMASのとびら「みる+つくる」は、モーリス・ユトリロ《旗で飾られたモンマルトルのサクレ=クール寺院》の鑑賞からスタートです。この絵の中はどんなところだろう?「白い建物が外国っぽい?」「暖かいところかも」と、作品をじっくりみて考えていきます。よくよくみると、絵の中には人が描かれていません。人はいないけれど、どんな音がしそうでしょうか?「旗があるからうれしい音!」「お祭りみたいな音!」想像する音はどれもにぎやかです。実はこの作品は、戦争が終わった喜びや解放の時の様子を描いたものです。つくる時間では、自分の気持ちを旗に込めた喜びの旗をつくっていきます。ふわふわの素材や固めの素材など、触り心地も表現の一部に入れていきます。出来上がった作品について聞くと、「友達ができた時の喜びにしたよ」「マラソンで賞を取った時の気持ちを詰め込んだよ」など、ひとりひとり違う思いが込められていました。自分だけでなく誰かも嬉しい気持ちにさせるような楽しい旗ができました♪

 

 

◆「夏の空みたい」「笑い声が聞こえてきそう」

 

◆最後の仕上げにどんな喜びを足すのかな?

 

◆「メダルをもらえた時の気持ちをかたちにしたよ」

 

◆プログラム後にはおうちの方にもみてもらいました。

 

(参加者の声)

・みんなとの違いがあっておもしろかったです。(小6)

・自分のよろこびを表現できてたのしかったです。(小5)

2023/10/07 フリープログラム「洗濯ばさみで絵を描こう!」「お顔をトレース★肖像画!」

過ごしやすい秋の日、MOMASのとびらフリープログラムが開催しました。「洗濯ばさみで絵を描こう!」は、地下1階センター・ホールで行われました。3つの彫刻が参加者を見守る中、色鮮やかな洗濯ばさみで思い思いのかたちをつくります。「高くて大きなタワーにしたいな~」「オレンジでハートをつくってみよう!」出来上がったら1階から地下をのぞいて…遠くからみるとまた違ったかたちにみえてきました。「お顔をトレース★肖像画!」では、ラミネートフィルムを使って相手の顔を写しとり、その人のイメージにあった色でお顔を塗っていきます。「よーくみながら写しとってね。」「優しい色は何色かな?」いつも近くで見ているお顔でも、じっくりみつめると今までは気づかなかった魅力に気づけたかもしれませんね♪

 

2023/9/16 彫刻あらいぐま

9月の彫刻あらいぐまでは、普段は入れない空間へ入り作品を洗いました。田中米吉《ドッキング(表面)No.86-1985》は、美術館の2階から3階へ向かう踊り場に巨大な物体が突き刺さっているだけではありません。よくみると別の立方体がワイヤーで吊るされていたり、地下にも物体が刺さっていたり、空間も含めた作品になっています。「私たちが作品の中で作品を洗うっていうこと!?」参加者も初めての空間に戸惑いながら、地下から建物を見上げたり床のタイルを観察したりしながら、作品を洗っていきました。「水が反射しているね。」洗い終わったらすがすがしく、とても貴重な体験ができた彫刻あらいぐまでした☆

(※9月9日は雨天のため中止となりました。)

 

 

◆「この作品を洗うよ!他にも探せるかな?」

 

◆じっくり素材に触れながら洗っていきます。

 

(参加者の声)

・きれいになると達成感があって楽しかったです。(小学5年)

・洗ってみて、美術品をながめる時はちがった角度から何度もながめてみたいと思った。(保護者)

2023/8/26 サマー・アドベンチャー みる+つくる「横尾龍彦さんになりきろう!-無意識から生まれる色とかたち‐」

8月最後のサマー・アドベンチャー第4弾は「みる+つくる」。企画展「横尾龍彦-瞑想の彼方」から《不可知の雲》を鑑賞しました。作品は2mあります。端から端までじっくりみると、「月がみえるよ」「砂嵐かも」「水の中かな」、ひとつの作品からさまざまな世界が浮かんできました。「横尾さんは、水や風、土に描いてもらおう!と無意識に描くことを目指したんだよ」。作品を描くのに無意識なんて…何だか難しいけど、楽しそう!今回は、横尾さんのように無意識の色やかたちの作品づくりに挑戦です。出てきたのは、大きなカンヴァス。グループで描き方を工夫します。「絵の具を流すよ~」『え~!』。「ながーい筆を使ってみよう」『思うようにいかないなあ』。道具や材料をわざと不便にして描きます。いろいろ試したら、ここからMOMAS式。カンヴァスを切って、ひとり一人の作品にしました。最後は少しだけ好みの描き方を付け足して…オリジナルカンヴァスの出来上がり☆横尾さんの作品のように展示室へ並べたら、『同じようにみえて、ひとつも同じじゃないね』。一緒につくってもみんな違う色やかたちが生まれた作品となりました♪

 

◆「どこがどこが?」みんなで作品をじっくり鑑賞。

 

◆大きなカンヴァスをゆらして~ゆらして~

 

◆”パテ”を使って描いてみると…

 

◆「カンヴァスを切ります!」「どうなるのかな~」

 

◆最後は、もう少し試したい絵の具や素材を付け足します。

 

◆「同じ赤も黄色も青もないね。」「宇宙みたい。」

 

(参加者の声)

・ナスカの地上絵みたいになったのがよかったです。(小4)

・遠くから自分たちの作品を見ているといろいろ浮かんできて楽しいです。(中2)

2023/8/19 サマー・アドベンチャー「王冠をつくろう!」 

2023年のサマー・アドベンチャー第3弾は、講師に平島鉄也さんをお招きして「王冠をつくろう!」を実施しました。「自分にご褒美をあげよう!」今回は自分へのご褒美となる王冠つくりに挑戦です。さまざまな王冠の画像を見てつくりたいものを想像したら、どんな王冠にしようかアイデアを描いていきます。「組み合わせてもいいから5つ描けたらいいな」。鉄也先生の声掛けに、参加者もたくさんアイデアを出していきます。おおよそ描けたら、元となる段ボールを頭の大きさに合わせて切っていきます。王冠は立体的になるので、どの部分がつながるのか、どこを前にしようか考えながら切りました。その後は、アイデアを元に思い思いの素材をつけていきます。「ピカピカにするよ」「お花が好きだからカラフルにするの」「黒でかっこよくするぞ」。作品に似合うものを選んだら午前の活動は終了です。午後は、王冠を360度さまざまな角度からみて付け足していきます。「これでいいかな…と思った後に、どれだけ頑張れるかが大切だよ」。鉄也先生の言葉を聞いた参加者は、新たなアイデアをプラスしていきます。完成した王冠をみんなで鑑賞すると、「海の中をイメージしたよ」「上と下が取り外せて形もかえた!」「キラキラがたくさん」。最後は被ったり、本物の作品のように展示台へ置いたりして自分へのご褒美王冠を満喫しました♪

 

◆鉄也先生とアシスタントの由香先生の王冠をみせてもらいました。

 

◆アイデアたくさん出せるかな?「星がいっぱいにしよう☆」

 

◆しっかり押さえて、かたちを決めます。

 

◆「最後の飾りはどこにしようかな~」

 

◆「工夫したところを教えてくれる?」「このカプセルの部分にこだわったよ。」

 

◆最後は鉄也先生とハイポーズ!

 

(参加者の声)

・おなじものをちがうつかいかたで みんなつくっていて びっくりしました。(小1)

・つくるのもたのしくて ともだちの作品をみるのもたのしかったです。(小2)

2023/8/12 サマー・アドベンチャー「フリープログラムDAY!」

サマー・アドベンチャー第2弾はどなたでも参加できるフリープログラムDAY!今年度からフリープログラムは人数制限がなくなり、多くの方とのびのび活動することができました。「洗濯ばさみで絵を描こう!」では、カラフルな洗濯ばさみを使い、部屋一面を作品にしていきます。「恐竜を描いたよ」「ながくながくつないでいきたい」。手を動かしながら描いたりつくったりしました。午前、午後と一日開催したので部屋の中は素敵な作品でいっぱいになりました!「わくわく鑑賞ツアー」は久しぶりに展示室や1階吹きぬけ周りで開催です。案内は美術館ボランティアの皆さん!展示室の作品や館内に置いてあるグッドデザインの椅子について、どうしてこんなかたちなのかな?と考えたり、彫刻と同じポーズをして作品の気持ちになったりと普段はなかなか体験できない鑑賞となりました。サマー・アドベンチャーは来夏も実施予定!ぜひ遊びに来てくださいね♪

2023/7/15,7/22親子クルーズ「不思議な果実!君の中身はなんだろな?」

 黒い背景、赤いテーブルの上に乗ったいくつもの果実…キスリング《赤いテーブルの上の果実》を鑑賞すると「青りんごがある」「マンゴーかな」他にもさまざまな果実の名前が挙がります。「でも、ぶどうの部分は何だか蛇みたい…」。「腐ったじゃがいもにみえるものもある」と、おいしそうではない果実もみつけました。キスリングはユダヤ人で、この絵は戦争中に描かれました。その時の気持ちが果実に入っているかも…と思いを巡らせます。制作場所では、自分たちの思いを詰める作品づくりに挑戦です。親子で同じかたちの果実の元になるものを選んでいきます。外側は親子で同じでも違っていてもよいですが、中身は親子でも内緒のままつくります。最後の鑑賞では親子で中身をぱかーん!「鮫の口の中をイメージしたよ」「子どもと過ごす夏休みが楽しみだということを詰め込みました」。外側からは想像できない中身、同じかたちでもいろいろな中身の果実ができました♪

 

◆「どの果実がおいしそうかな~」「マスカット?」「梨もあるよ!」

 

◆「果実の元は縦に切ろう!」

 

◆「外側はどうするの?」「青の紙をつけるよ」

 

◆親子でぱかーん!

 

◆果実の外側に足がついた作品もありました!

  

(参加者の声)

・みんな自分のきもちがあり、とてもよいと思いました。自分もよくできたと思います。(小5)

・自分も子どもも楽しんでできました。周りの方々の作品を見るのも楽しくて、どれもすてきでした。(保護者)

2023/6/24、7/1 工房「まるまるあなだらけのランプシェードをつくろう!」

 埼玉県立近代美術館は北浦和公園の中にあります。工房は、屋外彫刻鑑賞からスタートです。目の前の作品はぐにゃぐにゃしていて、穴がたくさん開いています。「じゃがいもみたい!」「宇宙人かもしれない」。見え方もさまざまです。橋本真之《果実の中の木もれ陽》は、木が生い茂る場所に設置され、動き出しそうな有機的なかたちをしています。近づいて作品にある穴を覗いてみると、作品の中に太陽の光が入り、また違う見方ができました。今回は、この作品のような不思議なかたちのランプシェードを作ります。まずは、円形の白いポスターにどんなかたちにしたいか想像しながら展開図を描きます。かたちができたら、光が指すように穴あけパンチで穴をたくさん開けて、組み立てて中にライトを入れて完成です。最後は、暗いお部屋に移動してライトアップ!「たくさん集まると大きな作品みたい」「天井にも世界が広がったよ」。ずっと見ていたいような鑑賞の時間でした♪

 

◆触って、のぞいて…どんな感じがするかな。

 

◆真ん中を切らないようにゆっくりと。

 

◆「かぼちゃみたいになったよ!」

 

◆どんなかたちにしたか、お話を聞きました★

 

◆「宝石が光っているみたい!」

 

(参加者の声)

・作品をみるのがたのしかった。くらやみのなかでみるのがとてもきれいでおもしろかった。(小1)

・つくることだけでなく、彫刻をみてから制作に入ることができてよかったです。(大人)

2023/6/3,6/10 み~っけ!「MO“MAほうつかい”がMOMASをそめる!」

 初めての参加者が多い「み~っけ!」プログラム。今回はグッドデザインの椅子が用意された特別なお部屋からスタート!まずはグッドデザインの椅子に座り全身で鑑賞します。「座り心地はどうだろう?」「色やかたちは?気になったところはあった?」。さまざまな角度から椅子を楽しんだあと、もっと美術館を知るために美術館探検に出ました。探検を終えて戻ってきた参加者の顔を見るとたくさんの発見ができたようです。そして戻ってきたお部屋では、美術館をもっと素敵にするための魔法をかけていきます。まずは目に見えない四角を描く、四角の魔法です。透明な材料を使って描きました。最後には目に見える魔法として絵の具の魔法をかけていきます。美術館はグレーや灰色、ねずみ色っぽいけれど、今日は特別カラフルに!「色の中に透明な四角が姿を現してきたよ。」みんなで作ったものを鑑賞して、お気に入りの部分をお話ししました★ み~っけ!は、全身を使って活動します。お子様のミュージアム初体験にぜひ♪

 

◆「お気に入りのいすはみつかりましたか?」

 

◆みんなで目に見えない四角の魔法をかけます。

 

◆カラフルな色の魔法もかけてみよう!

 

 

◆「赤いところのかたちがゾウにみえるよ」「こっちはフラミンゴかな」

 

◆6月3日と10日の成果物。出来上がったものはどちらも違ってすてきです。

 

(参加者の声)

・描いたところがしっぽみたいになって楽しかった。(4才)

・家ではできないことがダイナミックにできました。(保護者)

2023/5/20 みる+つくる「作品をみつめて・・・額縁をつくろう!」

 皆さんは作品をみる時、どんなものが印象に残りますか。クロード・モネ《ジヴェルニーの積みわら、夕日》では、「夕方でひんやりしていそう」、パブロ・ピカソ《静物》では、「家の中かな?お化けがいそう」、マルク・シャガール《二つの花束》では、「不思議な色のお空…動物もたくさんいるよ」。MOMASのとびら「みる+つくる」の参加者のさまざまな気持ちが聞けました。「3つの作品に同じところはあるかな?」探してみると作品の周りには額縁が!今回は鑑賞した作品に合うオリジナルの額縁を作ります。作品をよくみてどんな素材や色、かたちが似合うか考えました。出来上がった額縁のイメージを聞くと「作品が続いていくような色を選んだよ」「作品がもっとかっこよくみえるように黒くしたんだ」。オリジナルの額縁に入れて飾ったら、作品がまた違った世界にみえてきました★

 

◆「何色が見つかったかな?」「太陽のオレンジ」「水色が空みたい」

 

◆透明な額縁に作品に合う素材をくっつけていきます。

 

◆グルーガンを使って慎重に…

 

◆「カラフルなモールで作品の外側をつくるぞ!」

 

◆「カクカク曲げてかっこよくしたよ。」

 

(参加者の声)

・じぶんのすきなようにつくれてうれしかった。(小2)

・金のほう石みたいなものをたくさんつけて高級感を出しました。(小4)v