メキシコの美術は革命後の1920‐30年代に独自の展開を遂げて隆盛を極め、世界の注目を集めました。その歴史を語る上で欠かせない画家が、ディエゴ・リベラ(1886-1957)です。画才に恵まれたリベラは10歳の頃から美術学校に通い始め、1907年にヨーロッパに留学すると、キュビスムなどの最先端の画風を試み、ピカソとも交流しました。
1921年に帰国すると、メキシコの社会の動きに眼を向け、公共空間に絵画を描く「メキシコ壁画運動」に積極的に携わります。また、メキシコ固有の題材を採り入れた風俗画や肖像画においても、優れた作品を数多く残しました。
メキシコ国立芸術院(INBA)との共同企画によるこの展覧会では、初期から晩年にいたるリベラの画業を油彩画、素描、版画など約30点の作品でたどります。また、リベラの師でありメキシコ近代絵画を拓いたべラスコ、同時代のメキシコの様々な美術動向、リベラと関わりのあったレオナール・フジタや北川民次ら日本人画家も紹介し、メキシコの近代美術が掲げた夢を振り返ります。
This exhibition is organized by THE MUSEUM OF MODERN ART, SAITAMA, LA SECRETARIA DE CULTURA / INSTITUTO NACIONAL DE BELLAS ARTES Y LITERATURA, THE YOMIURI SHIMBUN and THE JAPAN ASSOCIATION OF ART MUSEUMS.
会期
2017年10月21日 (土) ~ 12月10日 (日)
※会期中に一部展示替えがあります。
前期:10月21日 (土) 〜 11月12日 (日) 後期:11月14日 (火) 〜 12月10日 (日)
休館日
月曜日
開館時間
10:00 ~ 17:30 (入場は17:00まで)
観覧料
一般1,200円 (960円)、大高生960円 (770円)
※( ) 内は団体20名以上の料金。
※中学生以下、障害者手帳をご提示の方 (付き添いの方1名を含む) は無料です。
※併せてMOMASコレクション (1階展示室) もご覧いただけます。
主催
埼玉県立近代美術館、メキシコ文化省/メキシコ国立芸術院(INBA)、読売新聞社、美術館連絡協議会
後援
在日メキシコ大使館
特別協力
名古屋市美術館
特別協賛
ANA
協賛
ライオン、大日本印刷、損保ジャパン日本興亜、日本テレビ放送網
協力
JR東日本大宮支社、FM NACK5
出品リスト
関連イベント
講演会「メキシコの近代に生じた裂け目」
メキシコ近代美術の専門家を招聘し、講演会を開催します。
講師:マグダレーナ・サバラ・ボナチェア氏(メキシコ国立芸術院、本展共同企画者)
日時:10月22日 (日) 15:00〜16:30 (14:30開場)
場所:2階講堂
定員:100名 (当日先着順)/費用:無料
ミュージアムカレッジ「メキシコと20世紀美術」
本展にちなんで、埼玉大学教養学部と埼玉県立近代美術館が共同で開催する公開講座です。
1. 10月28日(土)「企画展[ディエゴ・リベラの時代]について」:平野到(当館学芸員)
2. 11月4日(土)「メキシコ革命の表象ーエイゼンシュテインの映画<メキシコ万歳>と壁画運動をめぐって」:井口壽乃(埼玉大学教授)
3. 11月11日(土)「キュビズムを超えてーリベラとピカソ」:田中正之(武蔵野美術大学教授)
4. 12月2日(土)「ミューラル・アートの発展:メキシコ、日本、オーストラリア」:ザラ・パップジリア(埼玉大学准教授)
時間:各日とも15:00〜16:30(14:30開場)
場所:2階講堂
定員:100名 (当日先着順)/費用:無料
お問い合わせ:048-829-7672(埼玉大学広報渉外部「ミュージアムカレッジ担当」)
ミュージアム・コンサート
本展のテーマにちなんだコンサートをお送りします。
(1) 11月12日 (日)/出演:村治奏一 (ギター)
(2) 12月10日 (日)/出演:笹久保伸(ギター)、青木大輔(サンポーニャ)
各日とも14:30〜 (開場は30分前、演奏時間は約60分)/地階センターホール/60席 (当日11:00から1階受付で整理券を配布)/無料。
担当学芸員によるギャラリー・トーク
本展覧会の担当学芸員が展覧会の見どころをご紹介します。
日時:11月18日 (土)、11月25日 (土) 各日とも15:00〜15:30
場所:2階展示室
費用:企画展観覧料が必要です。
【スライドトーク】ご希望のグループにスライドを使って本展覧会の見どころをご案内します (予約制)
お問い合わせ・ご予約は教育・広報担当 (電話048-824-0110) まで。