クラウドファンディングに挑戦中!
椅子の美術館で“あの椅子”に座ってみたい!デザイン・チェア新規購入プロジェクト
埼玉県立近代美術館は、開館当初からデザイン・チェアの収集を行っており、「椅子の美術館」と呼ばれています。とりわけ北欧デザインの椅子の収集を重要な柱にしています。収集された椅子はそのデザインを鑑賞するだけでなく、展示室内や館内フリースペースに配置され、実際に座りながらデザインを楽しむことが出来るように展示しています。
この度、ふるさと納税制度を活用したクラウドファンディングを実施し、歴史的に知られているデザイン・チェアを新たに購入するプロジェクトを立ち上げました。これにより、椅子の鑑賞を通した教育普及活動など多彩な活用が見込まれ、小さな子どもから大人まで、より多くの県内外の皆様が気軽にデザインやアートに親しむことができる絶好の機会になります。ぜひ、クラウドファンディングへのご協力をお願いいたします。
1.概要
(1)寄付金の使い道 エーロ・アールニオ《ボールチェア》の購入
(2)目標金額 150万円
(3)返礼品 なし
(4)募集方法、期間
以下のふるさと納税ポータルサイトにて、ご寄付を受け付けます。サイトにより受付期間が異なりますので、ご注意ください。
① ふるさとチョイス 令和7年8月4日(月)から10月31日(金) https://www.furusato-tax.jp/gcf/4358
② さとふる 令和7年9月1日(月)から11月30日(日)予定
(5)スケジュール
① エーロ・アールニオ《ボールチェア》の購入 令和7年12月頃
② エーロ・アールニオ《ボールチェア》の公開 令和8年3月頃
※皆様からいただいた寄付金は、目標額を上回った場合、下回った場合ともに本プロジェクトまたは当該寄付の趣旨に沿う事業や基金として活用いたします。
震災等やむを得ない事情により事業が中断となった際には、美術作品取得基金に積み立て、美術作品取得のために活用させていただきます。
寄付の進捗など、プロジェクトの状況は公式ホームページやSNS等を通じて順次発信予定です。
2.購入予定のデザイン・チェア
エーロ・アールニオ《ボールチェア》デザイン:1963年、製品化:1966年
エーロ・アールニオ(1932- )は、家具デザインの分野で国際的に活躍する、フィンランドを代表するデザイナー。1960年代以降、繊維強化プラスチックなど新しい素材の探求に力を入れながら、曲線を主調とする斬新かつ遊び心のあるデザインを試みました。1963年にデザインされた《ボールチェア》は彼の代表作で、球体が宙に浮かぶような構造とポップな色彩を特徴としています。ユートピア的な近未来を予感させるこの椅子は、アメリカとソ連が宇宙開発を進めた1960年代において、宇宙旅行やSFに魅了された大衆の志向にも合致するものでした。
1966年のケルン国際家具見本市で発表され、世界的な評価を獲得。現在では、ヴィクトリア&アルヴァート博物館(イギリス)、ヴィトラ・デザイン・ミュージアム(ドイツ)などに所蔵されています。
今回購入を目指す《ボールチェア》は、1996年から2016年までデザイナーから認可を受けて製造を行ったアデルタ社製のものです。シェルが白、座面が黒のタイプで、アールニオ自身が最も好んだ配色といわれています。
3.デザイン・チェアを活用した事業例
(1)教育普及活動
① デザイン・チェアの鑑賞や体験を通じた創作ワークショップの実施
② 学校との授業協力や出前授業におけるデザイン・チェアを活用した鑑賞プログラムの実施
(2)北欧デザインの椅子の展示を企画
フィンランド出身のデザイナー、エーロ・アールニオ《ボールチェア》は、1960年代を代表する世界的な名作椅子です。県立近代美術館が所蔵している同時代の北欧デザイナーの名作椅子(エーロ・サーリネン、ヴェルナー・パントン、アルヴァ・アールト、アルネ・ヤコブセン、テルイェ・エクストレムなど)と一緒に展示することで、世界的に注目を集めている北欧デザインの歴史をより積極的に紹介することが可能となります。
また、これらの椅子に焦点を当てた、MOMASコレクションのコーナー展示なども計画する予定です。
4.税額控除について
このプロジェクトへのご寄付は、居住地に関わらず「ふるさと納税制度」の対象となります。個人の方の場合、一定の限度内で寄付を行うと、2,000円を超える部分について、所得税や住民税の還付・控除を受けることが可能です。