野島康三(1889-1964)は浦和に生まれ、明治末期から大正期にかけて、絵画の影響を色濃く受けた写真作品を制作しました。後には新興写真の動向に身を置き、『光画』や国画会写真部などに発表しました。加須出身の斎藤与里(1885‒1959)は、京都で洋画を学んだのち渡仏。帰国後は西洋の新しい芸術思潮を広めながら、次第に南画等の影響も受け、晩年には独自の伸びやかな画風を追究しました。
野島と斎藤はそれぞれ、画廊経営者やコレクター、あるいは評論家や教育者として同時代の美術を支えたことでも知られています。この展覧会では、埼玉県ゆかりの二人の作家の足跡を辿るとともに、大正期における二人の交流にも着目しながら、関連作家の作品や資料を交え、両者が美術に注いだ眼差しにも迫ります。
会期
2025年11月1日(土) ~ 2026年1月18日(日)
休館日
月曜日(ただし、11月3日、11月24日、1月12日は開館)、12月30日(火)~1月3日(土)
開館時間
10:00 ~ 17:30(展示室への入場は17:00まで)
観覧料
一般1400円(1120円)、大高生1120円(900円)
※( ) 内は20名以上の団体料金
※中学生以下は無料
※障害者手帳等をご提示の方 (付き添いの方1名を含む) は無料
※企画展観覧券(ぐるっとパスを除く)をお持ちの方は、併せてMOMASコレクション (1階展示室) もご覧いただけます。
主催
埼玉県立近代美術館、東京新聞
助成
公益財団法人 花王芸術・科学財団
特別協力
京都国立近代美術館、加須市教育委員会
広報協力
JR東日本大宮支社、FM NACK5
関連事業
講演会「写真家・野島康三 静かなイノベーター」
講師|光田由里(多摩美術大学アートアーカイヴセンター所長・大学院教授)
日時|12月7日(日曜日)15時00分~16時30分 ※開場は14時30分
場所|2階講堂
定員|80人(申込不要、当日先着順)
参加費|無料
ワークショップ[銀塩写真の制作体験]
講師|佐野陽一(美術家)
定員|各10人(事前申込制、応募者多数の場合は抽選・要参加費)
①「モノクロームのてざわり」(大人向け)
内容|引き伸ばし機を使って、ネガから印画紙にモノクロームのイメージをプリントします。
日時|1月11日(日曜日)13時30分~16時30分
対象|高校生以上
②「ひかりのえ」(子ども向け)
内容|カメラを使わずに、物のシルエットや質感を直接、印画紙に写します。
日時|1月12日(月曜日・祝日)13時30分~16時30分
対象|小学校3年生~中学生
担当学芸員によるギャラリートーク
日時|11月 9日(日曜日)15:00~ [60分程度]
12月14日(日曜日)15:00~ [60分程度] ※手話通訳、文字表示付き
場所|2階展示室
費用|企画展観覧料が必要です。
協働|NPO法人エイブル・アート・ジャパン