2024年度 第2回ミュージアム・シアター

2024年度 第2回ミュージアム・シアター

映画のなかの女性イメージ ―見る/見られる女性

 イギリスの映画批評家ローラ・マルヴィが、フェミニスト映画理論の記念碑的論文「視覚的快楽と物語映画」(1975)を発表してから間もなく50年が経ちます。ハリウッド映画が想定する観客は男性であり、その物語の構造には、家父長制などの因襲的規範が無意識の操作のもと組み込まれていることを指摘したマルヴィの論文は、映画をフェミニズムの視点から分析した先駆的な試みとして、今なお多くの人々に影響を与え続けています。2024年度第2回目となる今回のミュージアム・シアターでは、マルヴィの論文を起点とし、古典的ハリウッド映画や現代の女性監督による映画作品を通して、映画のなかの女性イメージの変遷について探ります。

日時

2025年3月8日(土)
2025年3月9日(日)
※上映スケジュールの詳細は下記を参照

上映作品

アルフレッド・ヒッチコック監督「めまい」(1958)、「裏窓」(1954)
セリーヌ・シアマ監督「燃ゆる女の肖像」(2019)【PG12】
(全作品DVD・Bru-layでの上映)

講演会

 9日の上映終了後、映画研究者の斉藤綾子氏(明治学院大学教授)をお招きし、ローラ・マルヴィの取り組みやフェミニスト映画理論についてご講演いただきます(80分程度)。

上映スケジュール

【3月8日(土)】
10:00 開場
10:30~12:40 「めまい」
12:55~14:50 「裏窓」
15:05~17:10 「燃ゆる女の肖像」
※「燃ゆる女の肖像」上映終了後は、展示室最終入場時刻の17:00を過ぎるため、企画展・MOMASコレクションは観覧できません。予めご了承ください。

【3月9日(日)】
10:00 開場
10:30~12:40 「めまい」
12:55~15:00 「燃ゆる女の肖像」
上映終了後~16:30ごろ 斉藤綾子氏 講演(80分程度)

場所

2階 講堂

定員

各回80名(要事前申込)

費用

無料

申込方法

「ミュージアム・シアター担当者(p2401115@pref.saitama.lg.jp)」宛に以下の必要事項をメールでお送りください。申込受付開始:2025年1月7日(火)~
※定員に達し次第、受付を終了します。
①氏名(参加者全員分) ②人数(2名まで可) ③参加希望日 ④ご連絡先(電話番号)
⑤鑑賞希望作品(複数可。9日の講演会は12:55~「燃ゆる女の肖像」鑑賞とセット。)

問い合わせ先

048-824-0110


2024年度 第2回ミュージアム・シアター
フライヤー.pdf
 
アルフレッド・ヒッチコック「めまい」(1958)ⓒ1958 Alfred Hitchcock Productions, Inc. and Paramount Pictures Corporation. Renewed 1986 Universal Studios for Taylor and Patricia Hitchcock O'Connell as Co-Trustees. All Rights Reserved
 
アルフレッド・ヒッチコック「裏窓」(1954)ⓒ1954 Patron, Inc. Renewed 1982 Samuel Taylor & Patricia Hitchcock O'Connell. All rights reserved.
 
セリーヌ・シアマ「燃ゆる女の肖像」(2019)ⓒLilies Films.
 
セリーヌ・シアマ「燃ゆる女の肖像」(2019)ⓒLilies Films.
2024年度 第1回ミュージアム・シアター

2024年度 第1回ミュージアム・シアター

ダンスパフォーマンス「Errance -さすらい」

映画や音楽、パフォーマンスといった、展覧会ではなかなかご紹介できない表現について取り上げるイベントとしてミュージアム・シアターを開催します。
2024年度は、企画展「吉田克朗展 ―ものに、風景に、世界に触れる」の関連イベントとしてダンスパフォーマンスを上演。オランダを拠点に活躍するダンサー三崎彩が、振付家ディモ・キリーロフ・ミレフによる「Errance」を、吉田克朗作品へのオマージュを込めて踊ります。

日時

2024年8月3日(土)同日2回公演

・12:00~12:30(開場11:30)
・15:00~15:30(開場14:30)

※各回終演後、アフタートークあり(15分程度)

会場

埼玉県立近代美術館 2階 講堂

定員

各回50名(当日先着順)

費用

無料

プロフィール

三崎 彩

4歳より涌井バレエスクールにて涌井三枝子に師事、クラッシックバレエを始める。10歳より今岡頌子、加藤きよ子に師事、モダンダンスを始める。2009年 兵庫県立宝塚北高等学校演劇科へ入学。2012年に卒業し、同年、神戸女学院大学音楽学部音楽学科舞踊専攻に入学。島崎徹に師事。2015年、NDT2(ネザーランド・ダンス・シアター2)へ入団。ディレクターのポール・ライトフットをはじめ、ヨハン・インガー、アレクサンダー・エックマンなど15人に及ぶ振付家の作品を踊り、3年間で世界25カ国のツアーに参加。2018年に退団し、フリーランスとしてオランダを拠点にヨーロッパ各地で活動している。

ディモ・キリーロフ・ミレフ

1993年ソフィア国立歌劇場入団。1994年ジュヌ・バレエ・ド・フランスに参加後、1996-2001年ナンシー国立バレエ団にてプリンシパルとして活躍。2001年スペイン国立ダンスカンパニー入団、プリンシパルに昇格。イリ・キリアン、マッツ・エック、ヴィム・ヴァンデケイビュス、ウィリアム・フォーサイス等の作品を踊る。2009年よりフリーランスの舞踊家、振付家となり、近年ではゲンチャン・ドダとのコラボレーションで《S.O.S.》、《1/2 waltz》を制作し、コペンハーゲン、ドイツにて開催されたコレオグラフィックコンペティションにて優勝。現在は振付家・指導者として、世界各国のアーティストとコラボレーションを行っている。