モネからピカソ、デルヴォーまで、印象派からエコール・ド・パリを中心とする当館所蔵の西洋近代の名画を一堂に会して紹介します。
常設展示室 1F 2005 MOMASコレクション 第3期
2005.11.2 [水] - 2006.1.29 [日]
西洋近代の名画-モネからデルヴォーまで
アーティスト・プロジェクト-関根伸夫《位相-大地》が生まれるまで
関根伸夫《位相-大地》は、1968年に開催された神戸須磨離宮公園現代彫刻展に出品された作品です。大地に直径2.2m、深さ2.7mの円筒形の穴を掘り、掘り出された土を穴と同じ円筒形に積み上げた作品です。会期終了後、掘り出された土は穴に戻され、作品は姿を消しました。その後、この作品は「もの派」と呼ばれる重要な動向の起点になった作品として高く評価されるようになり、日本の戦後美術を代表する重要な作品として位置付けられています。
今回のプロジェクトは、これまでほとんど発表される機会のほとんどなかった関根伸夫の初期作品(1960年代の油彩画、ドローイング、半立体レリーフ作品)、《位相-大地》の記録写真とコンセプト・ドローイングからなる版画作品(1986年制作)、そして、このプロジェクトのために新たに制作される映像版《位相-大地》により、伝説的な作品となった《位相-大地》が生まれるまでの思考と制作の軌跡を辿ります。
風雅の彩り-日本画名作選
風に雅な彩りを感じる日本的な美意識を、菱田春草、速水御舟、土田麦僊、今村紫紅ら、代表的な所蔵作品を通して再考します。
駒井哲郎の世界-揺曳 (ようえい)する詩魂
日本の近代銅版画のパイオニア・駒井哲郎の作品に底流する詩的な調べに注目し、その画業の特質を探ります。
会期
2005.11.2 [水] - 2006.1.29 [日]
観覧料
一般200円(120円)、大高生100円(60円)
※( )内は20名以上の団体料金。
※中学生以下と65歳以上、障害者手帳をお持ちの方(付き添い1名を含む)はいずれも無料です。展覧会入場時に確認いたしますので
・65歳以上の方は、年齢を確認できるもの(運転免許証、健康保険証等)をご持参ください。
・障害者手帳をお持ちの方は、手帳をご持参ください。
※企画展観覧券をお持ちの方は、あわせてMOMASコレクションもご覧になれます。
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クロード・モネ《ジヴェルニーの積みわら、夕日》1888-89年
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関根伸夫《位相-大地 1》1986年 埼玉県立近代美術館蔵
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関根伸夫《位相 No.10》1968年 個人蔵
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土田麦僊《甜瓜図》1931年
埼玉県立近代美術館では、2008年度より「常設展」という呼称を「MOMASコレクション」に改めました。当館の常設展では2002年度以降、外部からの借用作品や現存作家のご協力によって、所蔵作品を核としつつも従来の常設展のイメージに捉われない、企画性の高いプログラムを実施してきました。名称変更はこうした意欲的な姿勢を示そうとするものであり、これまで以上に充実した展示の実現を目指しています。
※MOMAS(モマス)は埼玉県立近代美術館(The Museum of Modern Art, Saitama)の略称です。