映画、陶芸、書、作庭、竹のインスタレーションなど、ジャンルを超えた創作活動を展開した勅使河原宏(てしがはらひろし1927-2001)の、没後初の回顧展です。
勅使河原宏は、父蒼風が草月流を創流した年に、長男として生まれました。はじめ画家を志し、東京美術学校(現東京芸術大学)日本画科に入学します。戦後になると、前衛芸術運動に身を投じ、岡本太郎を通じて、安部公房らの「世紀」の会に参加します。
その後、映画の道に進み、1953年第一作『北斎』を制作。安部公房の原作を続けて映画化し、1964年の『砂の女』では、カンヌ映画祭審査員特別賞を受賞、国際的な名声を獲得しました。一方で、草月アートセンターのディレクターとして、現代音楽、ジャズ、モダンダンス、実験映画など、海外や国内の芸術家が交流する場を生み出します。
その後陶芸を始め、72年には福井県に「草月陶房」を開きました。79年に父蒼風、80年に妹霞を失い、53歳の時、草月流三代目家元を継承します。いけばな、陶芸、書、竹のインスタレーションなど、旺盛に制作活動を展開しました。また、古田織部の茶碗から茶道の世界に興味を持ち、監督した映画『利休』(1989年)、『豪姫』(1992年)は大きな話題を呼びました。草月流創流80周年と生誕80年を記念して開催する、勅使河原宏の広範な活動を回顧する展覧会です。
会期
2007.7.14 [土] - 10.8 [日]
休館日
月曜日(ただし、祝日の場合は開館)、 メンテナンスの日【7月17日(火)】
開館時間
10:00~17:30 (入場は閉館の30分前まで)
観覧料
一般900円(720円)、大高生720円(580円)
※( )内は20名以上の団体料金。
※中学生以下と65歳以上、障害者手帳をお持ちの方(付き添い1名を含む)はいずれも無料です。展覧会入場時に確認いたしますので
・65歳以上の方は、年齢を確認できるもの(運転免許証、健康保険証等)をご持参ください。
・障害者手帳をお持ちの方は、手帳をご持参ください。
主催
埼玉県立近代美術館、財団法人草月会
協力
草月会埼玉県支部、JR東日本大宮支社